【双子妊娠】破水から4週間、ついにその時が!|妊娠28週での陣痛と帝王切開(MFICU編 11/11)

前回の記事では、入院中に超えた妊娠の壁・24週以降の重要な関門についてお話ししました。
今回はいよいよMFICU編の最終回。入院から4週間後の妊娠28週。ついに迎えた陣痛と帝王切開についてお話しします。
同じように不安な日々を過ごしている方に、少しでも希望を持っていただけたら嬉しいです。
▼前回の記事はこちら
28週0日の夕方、異変が
いつもと違うお腹の痛み
目標としていた28週を迎え、安堵していたその日。
午後に夫と面会して、「もう少し頑張れそう!」と話した後、少しゆっくりして夕食を食べようとしたその時…急にお腹に強い痛みが。
「いつもより強い痛みだな…ちょっと横になって休もう。」そう思って少しベッドで横になり休んでいましたが、段々嫌な予感がしてきました。痛みが定期的に来ている気がしたのです。
「陣痛かもしれない!」
そう思い、すぐにナースコールを押しました。駆けつけた看護師さんに状況を伝え、NSTで確認することになりました。
定期的な張りと緊急の診察
NSTをするとやはり定期的な張りが確認され、「陣痛の兆候かもしれない」と言われました。
すぐに担当の先生にエコー検査をしてもらうと、なんと子宮口が開き始めていることが判明。間違いなく陣痛が来ていたのです。
しかも経産婦だからなのか、どんどん陣痛の間隔も短くなってきていました。
帝王切開の決定
「今から帝王切開します」
診察で定期的な張り(陣痛)、子宮口の開きが確認された私。
「もうすぐ生まれます。帝王切開の準備を始めましょう!」先生からそう告げられました。
急なお腹の痛みから約1時間後に、帝王切開することが決定したのです。
帝王切開とは
お腹と子宮を切開して赤ちゃんを取り出す手術のこと。
双子の場合、赤ちゃんの位置や早産のリスクを考慮して帝王切開が選択されることが多く、特に早産の場合は母体と赤ちゃんへの負担を最小限にするため帝王切開が推奨されます。
本来なら日程を決めて行う「予定帝王切開」ですが、私の場合は陣痛の兆候があったため「緊急帝王切開」に。予定より早く、心の準備もないまま手術室へ向かうことになりました。
きっと大丈夫
手術を経験するのも初めてですし、夕食時のお腹の痛みまで全く前兆が無かったので、正直動揺しました。でも、赤ちゃんたちが「もう外に出るよ」と決めたタイミング。
「2人とも、ここまで頑張ってくれてありがとう。きっと大丈夫。帝王切開も一緒に頑張ろうね!」
初めての帝王切接はとても怖かったですが、「今まで支えてくれたスタッフの方々がいる。私たちならきっと大丈夫。」そう強く思うことができました。
帝王切開の準備
夫への緊急連絡
診察台の上ですぐに夫に電話で連絡。夫はこの日、仕事がお休みでお昼に面会に来てくれていたので、とんぼ返りすることになってしまいましたが、すぐに車で向かってくれました。
幸い娘も保育園から帰宅していて、サポートで泊まりに来てくれていた実母が面倒を見てくれることになったので安心でした。
手術室への移動
帝王切開が決まると、あっという間に準備が進んでいきました。NICUの準備も整ったところで、私はストレッチャーに移ってエレベーターで手術室へ。
この時19時40分頃で、はじめのお腹の痛みから1時間30分ほど経過していました。
移動まであっという間ではありましたが、その間も7、8分くらいの間隔で陣痛が来ていたので、痛みと怖さで辛かったことを覚えています。
麻酔科医・産科医・新生児科医の説明
人生で初めて手術室に入るので少し怯えていましたが、手術室の雰囲気は明るくJ-POPが流れており、各スタッフの方たちが温かく迎えてくれました。
初めてお会いする方も「28週までよく頑張ったね!」「大丈夫だからね」と声をかけてくれて、緊張していた心がほぐれ、涙が出そうになりました。
その場には、執刀する先生が2名、麻酔科の先生が1名、麻酔科の看護師さんが1名、助産師さんが2名(赤ちゃん1人に1人ずつ)、生まれた赤ちゃんを処置する部屋にNICUのスタッフが数名いました。
その後は、点滴の準備を進めながら簡潔に麻酔や手術の流れを説明してもらい、麻酔を打つ流れでした。
帝王切開スタート
いよいよ手術開始
手術は20時頃開始しました。
背中に麻酔を打ち、数分もすると打ったところから段々とほかほかしてきました。麻酔が効いてきたのか、陣痛も感じなくなりました。
しかし同時に、貧血の時のようにサーッと血の気が引く感覚が。すぐに隣にいるスタッフさんに「気分が悪いです」と言うと、点滴に薬を流してくれ、徐々に手術前のように意識がはっきりとしました。どうやら急に血圧が下がっていたようでした。
みなさんも、身体に異変を感じたらすぐにスタッフさんに伝えてくださいね。我慢は禁物です!
意識がはっきりしたところで、私の身体に氷を当てて、麻酔の効きをチェックしました。お腹より下の感覚は無く、胸から上は感覚があって動かすことができました。なんだか不思議な感覚でした。
私の場合は先生との雑談中に既にメスが入っていました。もう切っていると知った時は驚きましたが、逆に「今から切りますよ!」って言われた方が構えちゃうからかな?と思いました。
「いよいよ生まれるんだ…!」と心臓がドキドキしはじめました。
双子の誕生!
「ちょっとお腹を引っ張りますよ。」そう言いながら先生たちが何度かグイッとすると…1人目の赤ちゃんが出てきました!
メスが入ってから10分ほど経った20時30分、お兄ちゃんが誕生しました。すぐにNICUの先生に診てもらう必要があったので一瞬しか見られませんでしたが、小さな泣き声を少しだけ聞くことができました。ホッとしたのか、自然に涙が溢れてきたことを覚えています。
そして、2分後の20時32分。弟も無事に誕生しました。泣き声は聞けなくて不安になりましたが、扉の向こうの隣の処置室で動いている姿が少し見えて安心しました。
早く2人に会いたくてしかたなかったですが、まずは2人の処置と状態の把握が優先。ここはグッと堪えて、自分の産後の処置に集中しました。
産後の処置
双子の誕生後、すぐに母体の処置がはじまりました。胎盤を取り、血液や羊水を吸引して子宮とお腹を縫っていきます。手術が始まってから双子が生まれるまではあっという間でしたが、こちらの後の処置の方が長かった印象です。
手術室に入ってから手術が終わるまで約1時間20分、麻酔を打ってから縫い終わるまでは約1時間ほどでした。
そして経産婦ということもあり、傷を縫い終わる頃にはすでに後陣痛の痛みが感じられました。
後陣痛(こうじんつう)とは
出産後、妊娠中に大きくなった子宮が元の大きさに戻ろうと収縮する際に起こる下腹部や腰部の痛みのこと。
初産婦より経産婦の方が強く感じやすく、子宮の収縮を促すホルモンの影響や、子宮内に残ったもの(胎盤など)を排出する生理的な過程で起こります。
この時、傷は痛くないのに子宮は痛いという不思議な状況になり、戸惑いました。麻酔の効果や種類、効き方の個人差などでこういうこともあるようなので、少しでも不安に思った時はすぐにスタッフに相談してくださいね。
生まれたばかりの双子との対面
双子との対面
母体の処置が終わる頃に双子の処置も終わり、保育器越しでしたが、顔を見て手を触ることができました。
想像よりも小さくて胸がギュッとなりましたが、触れた手は温かく、「ちゃんと生きている」ことが感じられて本当に本当に嬉しかったです。まだ状態が安定していないため、すぐにNICUへ運ばれましたが、「2人とも元気だからね!安心してね。」とスタッフの方々が声をかけてくれました。
直接抱っこすることはできませんでしたが、「NICU編」で詳しくお話しするように、この後双子たちは小さな身体で一生懸命成長していきます!
手術終了
無事に帝王切開が終わり、ベッドに移してもらい病室に戻ることに。夫とはそこでやっと会うことができました。「頑張ってくれてありがとう。」と言われた時は心からホッとしました。
その後夫はNICUへ行き、双子の状態の説明やこれから必要な手続きなどについて説明を受けてきてくれました。
私はそのまま病室に戻り、脚に血栓予防のポンプをつけてもらい休みました。産後ハイなのと後陣痛の痛みでなかなか眠りにはつけず、少しの間はぼーっとしていました。
術後は30分〜1時間ごとぐらいに、看護師さんが体温や血圧測定、心電図や悪露の様子を見にきてくれていました。
「双子を無事に産むことができた…」
さっきまで起きていたことが、陣発からたった4時間ほどの出来事とは思えず、少しふわふわした気持ちだったのを覚えています。
1ヶ月の入院生活を振り返って
24週で破水してから28週まで頑張れた
妊娠6ヶ月に入ったと同時に破水してしまった私。不安や恐怖が渦巻き、いろんなケースを想像してしまってその度に落ち込んでいました。
しかし、結果として私は破水から4週間持ち堪えることができました。それは、運が良かっただけかもしれません。たまたまなのかもしれません。
ですが、早期に破水してしまったからといって、必ずしも命が脅かされてしまうということはないということがわかりました。
そして、小さな命の生命力に驚かされました。この出来事は、私の人生において間違いなく大きなターニングポイントとなったと思います。
医療スタッフへの感謝
今回の出産は、素敵な医療スタッフの方々に恵まれたことが本当に救いだったと思います。
破水した当時は、予定していた近くの病院で出産できないとわかりとても不安でした。
ですが、どの医療スタッフの方も笑顔で、双子の成長を喜んでくれたり私の頑張りを褒めたりしてくださり、体調面だけでなく心も救われました。
そして、小さく生まれる赤ちゃんに対する医療体制がある病院だったので、安心して過ごすことができました。
転院した病院がここで本当に良かったと今もずっと思っています。
家族の支えがあったから乗り越えられた
家族の支えはとても大きな原動力になりました。
特に夫は、仕事、家のこと、娘ちゃんのことなど、1ヶ月間背負っていて本当に大変だったと思います。そんな中でも面会に来て励ましてくれたり、必要なものを届けてくれたりと本当に助かりました。
娘ちゃんも寂しかったと思いますが、嫌がらずに保育園にも通い、体調も崩すことなく元気に過ごしてくれていて本当に立派に成長したなと思いました。
家族みんな不安だったと思いますが、家族で一丸となって双子ちゃんたちのために頑張れたことで、家族の絆もより深まったと思います。
これから出産を迎える方へ
1日でも長く妊娠を継続できることの価値
MFICU編の記事で何度も繰り返していますが、『1日でも長くお腹で育てること』には本当に大きな価値があります。赤ちゃんにとってのお腹の中の1日は、私たちの1日とは比べものにならないくらい身体が成長するからです。
だから、「1日何もできなかった」なんてことはなく、「1日何事もなく過ごせた」ことが素晴らしいことなのです。
私も不安だらけで何度も自分を責めました。破水してしまったのは自分のせいなのではないかと思うこともありました。
ですがこうなってしまった以上、1日でもお腹の中にいさせてあげることに集中しました。それがママの仕事であり、ママにしかできないことです。
あなたはもう十分頑張っています。自信を持ってくださいね。
医療スタッフを信じて
私が入院生活を乗り越えられたのは、医療スタッフの方々を信じることができたからです。
不安な時、看護師さんたちは何度も優しく話を聞いてくれました。先生方は、赤ちゃんの小さな成長も一緒に喜んでくれました。「大丈夫ですよ」「よく頑張っていますね」という言葉が、どれだけ心の支えになったことか。
もし今、不安でいっぱいな方がいたら、どうか一人で抱え込まないでください。医療スタッフの方々は、あなたと赤ちゃんを守るプロフェッショナルです。不安なこと、わからないこと、何でも相談してください。
そして、スタッフの方々を信じて、自分の身体を大切にしてください。あなたは決して一人じゃありません。
自分を責めないで
破水してしまった時、「私のせいだ」「もっと安静にしていれば」と何度も自分を責めました。
でも、ある助産師さんがこう言ってくれました。「ママのせいじゃないよ。赤ちゃんは今もちゃんと頑張っているし、ママも十分頑張っているよ。」
その言葉で、少し心が軽くなりました。
切迫早産や破水は、誰のせいでもありません。あなたは何も悪くないし、すでに十分頑張っています。
今できることは自分を責めることではなく、今この瞬間を大切に過ごすこと。1日1日、赤ちゃんと一緒に乗り越えていくこと。
不安な時は泣いてもいいし、弱音を吐いてもいい。でも、どうか自分を責めないでください。
次回予告
次のシリーズ「出産編」へ
MFICU編は今回で終了となります。長い間お付き合いいただき、本当にありがとうございました!
28週、お兄ちゃんが1081gと弟が928gで生まれた双子たち。小さな小さな命は、この後NICUで新たな闘いを始めます。
次回からは「NICU編」として、以下の内容をお届けします。
▼NICU編で予定している内容
- 生まれたばかりの双子の状態
- NICUでの治療と成長の記録
- 保育器越しの面会
- 搾乳や授乳について
- 初めての抱っこ(カンガルーケア)
- 双子それぞれの成長の違い
- 退院までの道のり
- NICU卒業と自宅での生活
小さく生まれた赤ちゃんを持つご家族、これからNICU入院を控えているご家族の参考になれば幸いです。
NICU編も、どうぞよろしくお願いします!
▼次のシリーズ、NICU編はこちら
※この記事は、妊娠中の一個人の体験記録です。
症状や経過には個人差がありますので、体調や治療については必ず医師・医療機関へご相談ください。













