妊娠24週で破水し、妊娠28週で早産となった私。
自分の身に起きるまで、「まさか自分が早産を経験するなんて」と思っていました。
何が起きるのか、赤ちゃんは大丈夫なのか、何も分からないままNICUに通う日々。
今振り返って、「これだけは事前に知っておきたかった」と感じたことを、実体験をもとにまとめました。

同じように不安な気持ちを抱えている方の、ひとつの参考になれば幸いです。

1. 早産は本当に「突然」やってくるということ

「早産になるかも」と思ってはいたけれど

双子を妊娠していると診断を受けた時から、医師には「双子は早産になる確率が高いです」と言われていました。

実際、双子(多胎)妊娠では約半数(50%前後)が妊娠37週未満で生まれると言われているそうです。2分の1の確率で早産になるかもしれない、と知っているだけで、心構えができるのではないかと思います。

心の準備ができていなかった

妊娠24週で突然破水し、緊急搬送されたときにはじめて怖さを感じました。「早産になるかも」とは思っていましたが、想像以上の早さに正直焦りました。

救急車の中でも心の準備ができておらず、「自分には起こらない」と心のどこかでは思ってしまっていたんだなと痛感しました。

知識があるだけで気持ちが違った

私の場合、妊娠24週で破水してから、実際に出産する妊娠28週まで入院していたため、その間に看護師さんからNICU(新生児集中治療室)や小さく生まれた赤ちゃんの治療について教えてもらえる期間がありました。

そのおかげで、少しですが生まれた後の生活を想像することができ、気持ちの面で少し落ち着くことができました。

今振り返ると、早産について「知識として知っているかどうか」だけで、気持ちの持ちようは大きく違ったと感じています。

2. 妊娠28週で生まれる赤ちゃんのことを、ほとんど知らなかった

妊娠28週の時の赤ちゃん

妊娠28週頃の赤ちゃんは、体重が約1000g前後とされることが多く、まだ自分で呼吸や体温調整が難しい時期です。また、骨格や主要な臓器(心臓、肺、脳など)の形成がほぼ完了し、体温調節や呼吸の練習を始めるなど、自力で生きるための準備を本格化する時期と言われています。(※一般的な目安)

28週で生まれた双子の様子

妊娠28週に帝王切開で生まれた双子は、お兄ちゃんが体重1081g、弟は体重928gでした。呼吸に関しては、お兄ちゃんが「新生児一過性多呼吸」と診断されましたが、弟は大きな問題はありませんでした。しかし、まだ呼吸は万全な状態ではなかったため、2人とも人工呼吸器を使用していました。

▼詳しい双子の出産の様子はこちら

【双子妊娠】破水後も成長する双子|妊娠24週〜28週の成長記録(MFICU編 6/11)前回の記事では、私が入院中の夫と娘の生活についてお話ししました。 破水してしまい、いつ陣痛が来るかわからない中にもかかわらず、頑張って...

28週で出産して感じたこと

妊娠24週で破水し、そのまま生まれるかもしれない可能性もあったため、28週まで持ち堪えられたことは本当に嬉しく思いました。

しかし、それでも生まれてくるにはまだまだ早かったことは事実。嬉しい反面、まだまだ緊張感が続くであろう状況に、辛さも感じました。

今振り返ると、「28週まで持ちこたえられた」という事実と、「それでもまだ早産である」という現実は、同時に存在してもいい感情だったのだと思います。

早産の週数は、希望と不安が入り混じるものだと、今なら冷静に受け止められます。

出産までに知っておきたかったこと

妊娠28週での出産を経験して、「これだけは事前に知っておきたかった」と感じたことがあります。

  • 妊娠28週は「助かる可能性が高まる時期」ではあるが、NICUでの治療が前提になること
  • 赤ちゃんの状態は「週数」だけでなく「体重や個人差」に大きく左右されること
  • 出産=すぐに育児が始まるわけではなく、「待つ時間」が長く続く場合があること

これらを知っていたからといって、不安が消えるわけではないと思います。

それでも、「何も分からない状態」から「ある程度見通しを持てる状態」になるだけで、心の負担は少し軽くなると感じました。

3. NICU入院は、想像以上に「心が削られる」

ずっと一緒ではなく、「面会」しかできない寂しさ

面会を終え、NICUを出て1人になると、「あれ?子どもを生んだのになんでこんなに静かなんだろう…」と寂しかったです。出産したはずなのに、母親になった気がしないと感じる時が多々ありました。

また、離れている間に2人に何かあったらどうしよう、という心配も絶えなかったです。

NICUで入院している子どもの育児をすることは、想像以上に孤独になることを知りました。

母親としての罪悪感

双子が入院していたNICUは面会が24時間可能でしたが、当時4歳のお姉ちゃんのお世話もあったため、ずっと一緒にいることは難しかったです。病院は自宅から車で40分ほどの距離だったこともあり、1日長くても6時間、短い時は1時間ほどしか居れないことも。ずっとそばにいれない申し訳なさでいっぱいでした。

また、保育器に入っている間はオムツ替えや体温測定など決まったお世話しかできず、母親として何もできていないんじゃないかという罪悪感が沸いていました。

ですが、今思えば、当時にできることを精一杯やっていたと思います。いわゆる「普通の育児」ができず、罪悪感が沸いてしまうことは仕方がないこと。それでも、「今できること」に集中することが、我が子の成長につながると今なら思います。

周囲と比べてしまうこともあった

外で赤ちゃんを見かけると、NICUで入院している双子たちと比べてしまい、「小さく産んでしまってごめん」と思ってしまうこともありました。

今なら、「子どもそれぞれ成長具合は違うし、それも個性である」と思いますが、当時の自分は寂しさや罪悪感でそう思うことが難しかったです。

4. 出産後すぐに「普通の育児」は始まらない

※ここでは、NICU入院中だからこそ感じた「産後すぐに始まらない育児」についてまとめます。

抱っこも沐浴もできない

生まれてから数週間は、体重測定や機器の交換などの時しか抱っこができませんでした。沐浴も、手術の傷や呼吸状態が落ち着くまでできず、なかなか「普通の育児」を始めることができませんでした。

隣にいないという現実

帰宅して静かな部屋にいると、「出産した」と思えない時がありました。

家での双子の子育てがない分、搾乳やお姉ちゃんのお世話に集中できましたが、産後のメンタルは下降気味だったため、「寂しい」「2人がかわいそう」「母親なのに何もできない」という気持ちでいっぱいでした。

「搾乳」しかできないという辛さ

産後1ヶ月くらいは、直接おっぱいを吸ってもらうことができなかったため(まだ吸う力がないため)、搾乳(手や専用の搾乳機(さくにゅうき)を使って乳房から母乳を搾り出すこと)しか選択肢がありませんでした。

お腹に負担が少ないミルクを選べば、それを飲ませることも可能でしたが、あの時の私は「せめて、消化に良い母乳を飲ませてあげたい」という気持ちで必死でした。当時、搾乳は、2人のために私ができる唯一のお世話だと思っていたからです。

今思うと、ちょっと頑張り過ぎていたかなと思います。搾乳も一般的な授乳と変わらず、体力を消耗します。それが2人分となるとなおさらです。

母乳を飲ませてあげられないからといって落ち込むことはありません。先生方と相談して、赤ちゃんにとってもママにとっても最善の方法を探り、お互いが少ない負担で過ごせることがベストだと思います。

5. 双子での早産・NICUは、想像以上に情報が少ない

「一例が知りたかった」という本音

出産前の入院中から、スマホで早産の情報を調べる日々でした。それはただ、「一例が知りたい」という気持ちがあったからです。

出産は人それぞれだとわかってはいても、自分の状況と同じようなママがいなかったか、そのお子さんたちはどう成長したのか、気になって仕方がありませんでした。

ネット検索して不安が増えることも

正直なところ、やっと見つけた情報でも不安が増えることの方が多かったです。お腹の子たちの未来を想像するだけで、涙が出た時もありました。

将来の自分のため、調べることは大切なことだと思いますが、情報に惑わされ過ぎてしまったり、不安なことばかりに目を向けてしまうと、心がどんどんしんどくなってしまいます。

適度に気晴らしをしたり、不安に思う情報があったら先生や看護師さんに直接質問してみるのがオススメです。

1000g以下の赤ちゃん情報は貴重だった

それでも、いろんな情報を知っておくだけでも何か役に立つかもしれないと思い、1000g以下で生まれた赤ちゃんの情報を集めました。ずっと調べるのは心身ともに負担になるので、1日少しずつではありましたが、そうすることで現実から逃げずに覚悟を決めることができたように思います。

先輩ママが残してくれた「1000g以下で生まれた赤ちゃんの情報」は、私にたくさんの知識や希望を与えてくれました。

6. 支えになったもの・救われた言葉

家族の支え

離れていても、家族からの応援メッセージが私の心を支えてくれました。

娘からのイラスト付きの「がんばってね」という手紙、夫の「家のことは任せて」という言葉、実母からの「自分の娘であるあなたのことをいつも心配しているよ」という言葉。

たくさんの応援メッセージのおかげで、不安や恐怖に負けず、お腹の2人と頑張ることができました。

医療スタッフの支え

看護師さんからの、「どんなことがあっても全力でサポートしますからね」という言葉は、とても心強かったです。

どの医療スタッフの方も笑顔で、双子の成長を喜んでくれたり私の頑張りを褒めたりしてくださり、体調面だけでなく心も救われました。

また、小さく生まれる赤ちゃんに対する医療体制が万全な病院だったので、「何かあってもきっと大丈夫」と、安心して過ごすことができました。

ネガティブだけでは終わらせない

妊娠や出産に関して、「これは誰のせいでもない」と何度も自分に言い聞かせていました。
妊娠・出産は、どれだけ気をつけていても、いつ何が起こるか分からないものです。だからこそ、早産になったことも、NICUに入院することになったことも、決してママのせいではありません。

それならば、今起きている現実を無理に否定せず、素直に受け止めてみようと思いました。そして、「今の自分にできること」に目を向ける。
毎日病院へ通うこと、搾乳を続けること、体を回復させること。どれも当たり前のようで、決して簡単なことではありません。

ネガティブな気持ちが湧いてくるのも、とても自然なことです。それは、我が子のことを大切に思い、一生懸命向き合っている証拠だから。
無理に前向きになろうとしたり、気持ちをごまかしたりしなくていい。「そう思ってしまうのは当然だよね」と、自分の感情をそのまま受け止めてあげることも、立派な「今できる最善のこと」だと感じました。

ネガティブな感情を否定しないことも、赤ちゃんと向き合う大切な一歩なのだと思います。

▼長期入院の精神的ケアについてはこちら

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7. これから早産を経験するかもしれない方へ

不安で当たり前

保育器の中で眠る我が子を前にして、不安を感じない人の方が少ないと思います。
小さな体、たくさんの医療機器、聞き慣れない説明。「本当に大丈夫なのかな」「この先どうなるんだろう」と思ってしまうのは、ごく自然なことです。

不安になるのは、決して弱いからではありません。それだけ赤ちゃんのことを大切に思っている証拠です。

時間はちゃんと進む

入院生活が長くなると、先が見えない不安に押しつぶされそうになることもあります。
昨日と今日で何が変わったのか分からず、「この時間に意味はあるのかな」と感じてしまう日もあるかもしれません。それでも、時間は確実に進んでいます。

目に見える変化がなくても、赤ちゃんたちは毎日少しずつ成長しています。呼吸が安定したり、体重が数グラム増えたり、その積み重ねが、ちゃんと未来につながっていますよ。

これだけは伝えたい

赤ちゃんも、そしてママも、思っている以上に強い存在です。
不安な時は泣いてもいいし、弱音を吐いてもいい。前向きになれない日があっても、責める必要はありません。今この瞬間も、あなたはできる限りのことをしています。

どうか、「自分のせいだ」とだけは思わないでくださいね。

まとめ

妊娠28週での早産は、想像していた双子の妊娠・出産とは全く違うものでした。

それでも、事前に「起こり得る現実」を知っておくことで、心の負担は確実に軽くなると感じています。
この記録が、同じように不安な気持ちを抱えている方の、ひとつの参考になれば幸いです。

 

※この記事は、妊娠中の一個人の体験記録です。

症状や経過には個人差がありますので、体調や治療については必ず医師・医療機関へご相談ください。